男性型脱毛症は、英語でAndrogenetic Alopeciaと表記され、男性の薄毛において最も多いタイプです。過剰の男性ホルモンが男性型薄毛症に関与することが明らかになっています。
男性型薄毛症は、髪の毛が一度に抜ける事によって薄毛になるというものではありません。髪の毛のサイクルが崩れることによって髪の成長が止まり、未成熟な毛髪が抜けることにより、徐々に薄毛が進行していくというものです。
髪の毛のサイクルとは、成長期、退行期、休止期、脱毛・発毛期の4つのサイクルで成り立っており、成長期は約3~6年、退行期が2~3週間、休止期が2~3ヶ月となります。
髪の毛のサイクルが崩れるとは、本来であれば3~6年ある成長期間が数ヶ月~1年程度に短くなってしまうということです。髪は成長期によって、太く逞しくなります。すなわちその期間が短いということは、髪の毛が細く弱々しく発育していない状態であり、髪の毛全体がスカスカとなり、薄毛が進行していきます。
40歳、男性。男性型薄毛症、AGA
症例経過:親戚に薄毛の方が多く、遺伝的素因があると考えられた男性の薄毛症例です。20歳代から抜け毛が増え、薄毛が進行してきたために、ヘアサロンに通いヘアケアを行い、個人輸入で内服薬を購入して内服されていました。しかし、薄毛に対して治療効果はなく、薄毛が進行するために、医学的な薄毛治療を希望して、仙台中央クリニックに受診されました。診察したところ、前頭部および頭頂部に薄毛の中心があり、その2つは癒合して広範囲に薄毛領域が広がっていました。典型的な男性型薄毛症と判断して、頭皮注射による薄毛再生治療を行いました。注射後3回目くらいから、徐々に発毛が認められ、薄毛が改善しました。
症例解説:これまでの薄毛治療は、医学的根拠がないものが多く、効果が不確実でした。薄毛治療が医療機関を中心に行われるようになり、効果が期待できるようになりました。頭皮注射による薄毛再生治療は、比較的手軽で、強い増毛効果が認められます。一般的には6回を1クールとして行いますが、注射後3回目くらいから、増毛が認められます。また内服薬も、薄毛治療効果があります。個人輸入の薬剤は、含有成分が不安定なことがあり、効果がない、副作用があるなど、デメリットが多いため、仙台中央クリニックでは、純正薬の使用をお勧めしています。
26歳、男性、男性。男性型薄毛症、AGA
症例経過:父方、母方共に薄毛の家系で、親戚に薄毛や禿の方が多く、自分も将来、薄毛になってしまうのではないかと心配していた症例です。20歳ことから抜け毛が多くなり、20歳代前半で薄毛が進行したために、心配になり仙台中央クリニックを受診していただきました。診察したところ、前頭部にM字状の薄毛と頭頂部に薄毛が認められました。前頭部のM字は深く食い込んで、頭頂部の薄毛部位では地肌が見えていました。典型的な男性型薄毛症と考えられ、早速、自己毛髪再生療法を開始しました。治療後3回目くらいから、自己毛髪の再生、増毛が認められました。
症例解説:男性型薄毛症は遺伝性が強いことが知られています。両親に遺伝的素因がある場合は、強い薄毛遺伝子を持ち20歳代前半から抜け毛が進行することがあります。進行スピードは、比較的早く、20歳代で地肌が見えるほどに髪の毛は薄くなります。20歳代は、美容的な面を最も気にする年代であり、髪の毛の量をとても気にされます。そのため20歳代の方から薄毛相談が増えています。近年、自己毛髪再生医学の進歩により、20歳代前半から、急速に進行する薄毛の治療が可能になりました。抜け毛を抑え、自己毛髪を再生させる効果が期待できますので、悩んでいるということであれば、御相談いただきたいと思います。