薄毛が長期間放置されることが有ります。薄毛だと気付いても対策を始めないで、放置された理由として、薄毛治療にかかる費用が心配、まだ大丈夫と考えた、薄毛だと認めたくないなどがあるようです。事実を認めるのは辛いかもしれませんが、薄毛の対策は早めにするに越したことはありません。 早ければ早いほど、高い改善効果が期待できます。
薄毛に対しセルフケアのみを行い、薄毛治療の最適時期を失してしまうことが有ります。セルフケアに時間を掛けるとどの段階で専門医に相談するかどうかの判断が失われ、その間に症状が進行してしまいます。近年、薄毛治療は医療機関で行うことが主流になっています。可能性が低いセルフケアよりも、効果が高い医学的治療を行うのがお勧めです。
男性薄毛の中で遺伝的背景が強い症例は急激に進行することが有り、注意が必要です。男性薄毛は前頭部と頭頂部の毛髪が軟毛化して細く短くなり、生え際が後退して、広い範囲で毛髪が失われます。長期間放置すると最終的には側頭部と後頭部の髪の毛だけ残し、前頭部と頭頂部は全く髪の毛が失われます。
女性薄毛の多くは、びまん性脱毛症と言われ、頭頂部を中心に広い範囲で徐々に進行していきます。男性のように完全に毛髪が消失することはありませんが、広い範囲で髪の毛が細く短くなり、次第に地肌が目立つようになります。女性薄毛はゆっくり進行するので気付き難く、長期間放置して薄毛が進行してしまうことが少なくありません。
症状が強く無い為に、自然治癒を期待し放置している方がいらっしゃいます。薄毛は放置すると、どんどん薄毛が進行し、今ある髪も減ってしまいます。自然治癒に期待したり自己流のケアをしたりするのは、薄毛を悪化させてしまいます。薄毛や抜け毛が気になったら、放置せずに専門クリニックで医師に相談してください。
長期間放置した薄毛は、治療に反応性が低く、これまで効果的な治療法はありませんでした。近年、毛髪の毛母細胞に直接働きかけ、自己毛髪を再生させるハーグ療法が開発され、効果を示しています。長期間放置した薄毛でも発毛が認められることが多く、喜ばれています。
44歳、女性。長期間放置した薄毛
症例経過:薄毛を長期間放置していた症例です。髪が細く量が少ない、ふんわりしないために、シャンプーや育毛剤などを試してみたものの、思うような効果は得られず、どうしていいか分からず放置していました。最近になって、頭頂の地肌が透けて見えるまでに薄毛が進行していることを家族から指摘され、仙台中央クリニックに御相談いただきました。広範囲で薄毛が広がり、びまん性薄毛症と考えられました。発毛効果が期待できるハーグ療法が適応と考えられ治療を開始しました。抜け毛が減り、発毛が認められ、家族からも髪が増えたと言われたそうです。薄毛によるストレスが軽減しました。
症例解説:薄毛の症状は長期間放置すればするほど、毛髪が再生するまでに時間がかかります。薄毛に気付いた時点で対処することが望ましく、早期に治療を行うことで治療期間や費用の軽減に繋がります。日頃から頭皮をしっかりチェックして薄毛の兆候を見逃さないことが大切です。自分でどうすれば良いのか分からないという場合は、医療機関に早めに相談するのが良いでしょう。多くの場合、きちんと治療を行うことで治療効果が期待できます。ハーグ療法は、治療時に痛みや内出血のリスクがあります。