食事による栄養バランスの乱れが薄毛を進行させることがあります。脂質や糖質が多い食事は控えて、日頃から栄養バランスのいい食事を習慣付けることにより、身体の内側から育毛環境を整えましょう。バランスの良い食生活により、毛髪が健やかに成長できるような頭皮環境を整えることが必要です。
高脂質、高カロリーの食事は皮脂の分泌量を増やし、頭皮がベタつく原因となります。皮脂量が増えると毛穴がつまり、頭皮環境が悪化する可能性があります。また頭皮の血流が悪くなり、必要な栄養素が毛細血管を通して、頭皮に運ばれにくくなります。その結果抜け毛が増え薄毛が進行します。
糖質の多い食事は中性脂肪が増えて、血液がドロドロになります。頭皮の循環不全や血行不良は薄毛の原因となります。また、お菓子、ジュースなどには、多量の糖分が含まれています。糖分を摂り過ぎると、皮脂の分泌が過剰になって毛穴が詰まり、フケが出やすくなります。フケが多く出るということは、頭皮環境が悪化している状態であり、放置すると薄毛に繋がります。
暴飲暴食は内臓に大きな負担をかけてしまいます。胃腸が弱っていると、せっかく食事をとっても必要な栄養を正常に摂取できません。全身の健康に影響するだけでなく、頭皮や髪にも影響します。日頃より食べすぎは避け、内蔵に負担がかからない食事の量にする必要があります。
食事を摂取後、消化するためには、2~3時間を要します。就寝前の食事は胃腸負担が増加し、頭皮への血液の流れが悪くなります。髪の成長に必要な栄養や酸素が届き難くなり、髪の成長に悪影響をきたします。また、食べてすぐに寝ると睡眠中の消化活動で身体が働いている状態になるので、眠りが浅くなり、睡眠中に分泌されるホルモンが低下し、毛髪サイクルが乱れます。
53歳、男性。加齢による薄毛症、男性型脱毛症、ハーグ治療
症例経過:50代に入り前髪の毛量が減少し、次第にM字の剃り込みが深くなった症例です。市販の育毛剤など試したものの、効果が無いために医学的根拠のある薄毛治療を受けたいと、仙台中央クリニックに御相談いただきました。額は広くなり、M字の剃り込みが深くなっていました。前頭部の薄毛に対しても有効なハーグ療法を開始しました。治療後は前頭部の髪に密度が増して、前頭部の薄毛が改善しました。
症例解説:近年、男性の美容に対する意識が高まっており、男性であってもオシャレに気を使っている人は多数いらっしゃいます。きちんと治療すれば、薄毛は改善されますので、もう年だから、いい年なので、と言って治療をあきらめる必要はありません。薄毛は、治療せずに放置すると確実に進行します。進行した薄毛の場合は、ハーグ療法の回数や治療期間が延長することがあるため、早期に治療を開始することが必要です。薄毛が気になり始めたら適正治療を行えるよう心掛けることが重要です。ハーグ療法は、注射による発赤や色素沈着のリスクがあります。