60歳以降に薄毛が進行して悩んでいる女性が多くいらっしゃいます。男性の場合、高齢になると薄毛症状に対して、気にならないと、諦めることも多々ありますが、女性の場合には、幾つになっても、薄毛を気にされます。髪の毛が抜けると急に年取って、老け込んでみられるために、自分はもう女性ではなくなったという気持ちになりショックを受けられるようです。気が滅入るので鏡を見たくないと、言われる方もいらっしゃいます。髪の毛は女性の命と言われますが、女性にとって髪の毛が本当に大切です。
60歳以降に女性薄毛が進行してきた方は、髪の毛の密度が少なくなってきた、地肌に髪の毛が張り付いたようになり髪の毛がふんわりしない、髪型を変えられない、セットするのに時間がかかる、1日に何度もセットする必要がある、などの悩みを抱えられているようです。髪型がセットできなくなるために、外出したくないという方もいらっしゃいます。
更年期以後の薄毛は、女性ホルモンの減少が原因であると考えられています。女性の体内では、女性ホルモンと同時に男性ホルモンも産生されています。若い女性では、女性ホルモンが多量に産生されており、男性ホルモンが毛根に及ぼす影響はほとんど問題になりません。しかし閉経と共に、体内で作られる女性ホルモンが減り、相対的に男性ホルモンが優位になると、男性ホルモンが毛根にダメージを与えることにより、髪が抜けてしまいます。
これまで60歳以降の女性薄毛に対する効果的な治療はありませんでした。頭皮の環境を整えることを目的として、頭皮をマッサージしたり、育毛シャンプーを使ったりするケースもありましたが、高い治療効果は認められませんでした。近年、60歳以降の女性薄毛は、女性ホルモンの減少により男性ホルモンが相対的に優位になっていることが原因であると、解明されました。女性薄毛に対し、ハーグ療法が開発され、60歳以降の女性薄毛に対する効果が知られるようになりました。ハーグ療法は毛根に直接作用し、60歳以降の女性の毛根損傷を抑え、自己毛髪を再生すると考えられています。これまでいろいろ試したが効果が無かった、ハーグ療法の効果に期待したいという方からお問い合わせをいただいています。
65歳、女性。更年期以降の毛髪再生治療、更年期以降の薄毛
症例経過:60歳代に入り、抜け毛がひどくなり、薄毛が進行してきた症例です。髪の毛の密度が減って、髪の毛がふんわりしなくなったということで、薄毛治療を希望して仙台中央クリニックに御来院いただきました。診察したところ、頭髪全体に及ぶ広範な薄毛領域が認められ、短い髪の毛の抜け毛が増加していました。60歳以後の女性薄毛症であると考え、ハーグ療法を開始しました。治療回数を重ねると共に、徐々に自己毛髪が再生しました。1本1本の髪の毛は太くなり、薄毛領域が縮小しました。髪の毛の密度が回復して、髪の毛がふんわりとするようになりました。
症例解説:60歳以降の薄毛は、閉経によって女性ホルモンが低下し、男性ホルモンが優位になることが原因で発症すると考えられています。これまで60歳以降の女性薄毛は、医学的に根拠のある治療法が無く、医学的に根拠のない治療法に頼らざるを得なかったために、治療に抵抗性を示すことが多々ありました。近年、男性ホルモンによる毛根損傷を抑え、自毛を再生する効果のあるハーグ療法が開発され、60歳以降の女性薄毛に対して治療が進んでいます。1か月に1回の薬液注射により自己毛髪が活性化して、毛髪再生が認められます。生えてくるのは自毛ですので、雨や風に強く、プールや温泉などに入ることも問題ありません。ハーグ療法は、薬液の注入時に痛みを伴うことがある、頭皮の発赤や細菌感染を合併することがあるなどの、リスクや副作用が起こることがあります。治療を行う際には、注意事項を十分確認した上で治療を依頼してください。